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  3. マーケット感覚を身につけよう「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法

ちきりん(著) 出版社:ダイヤモンド社

「マーケット感覚」とは全人類が身につけるべきスキルである。現在は、日常生活から婚活や転職活動にも「マーケット感覚」は必要とされている状況だ。つまり「売れるものに気がつく能力」「価値を認識する能力」が求められる時代でもあり、本書は「マーケット感覚」の養い方を伝授してくれる。

TOEICが900点以上ある・難関資格を持っている。だが漠然とした将来への不安感を持つ方は、本書を読むことで不安感の正体を見つけることが出来る。結論、世の中の判断基準を「価値」にフォーカスさせることで、世の評判に踊らされないことが重要だ。自分の価値を認識した上で、きちんと現在から将来を見立てた戦略によって(資格等は一切持ち合わせていないが)自分の価値を認識し、適切なポジションを取って生き抜くことは出来るのだ。

この本は、マーケティング職のためだけの指南書ではない。自分のキャリアをより良くするために取るべき思考法が紹介されている本である。ミクロ視点では「JALの競合はどこか」を考えることから、ビジネス面で「マーケット感覚」を考えるきっかけを与えてくれる。

マクロ視点では、自分の価値は何か?どの様なキャリアを歩むか?どのカテゴリーでモテるのか?etc を考え、戦略的に生きる手助けとなる。マクロ視点に立った際は、思考が抽象的になりがちである。しかし本書では5つの具体的な方法で「マーケット感覚」の鍛える道筋を示してくれる。

特に筆者が強く主張する「マーケット感覚」の醸成には、各個人の価値の判断基準となるプライジング能力が必要だと言う。つまり、値札や相場といった他人基準に引っ張られないことが重要となる。コスト積み上げ(原価)で価値を測るのではなく、自分であれば幾ら払うか・それを他人も払うか・どの様な人が買うか・誰に向けて売れば高く売れるかを考える癖をつけることで、自ずと価値の判断基準とどの界隈で何が売れるのか掴めるだろう。

合わせて、インセンティブへの理解力も必要とされている。なぜ人はある商品やサービスを買おうと考えたのか?その背景をお金以外の理由から想像する習慣が重要となる。これは言わばイメージする力であり、その前提には、自身の欲望(◯◯したい!)に素直になることで、欲望への感性を高めている状態が望ましい。

インターネットの発展により、ますます多くのプレイヤーによる自由取引が加速する。ある地域での商売から、全国・世界と関わる商売へと進化していくのだ。これは婚活や就活も波及する考えだ。競合が多くなる反面、自身の価値を世に知らしめるチャンスでもある。その方法はSNSやブログを活用して、自身の存在をきちんと届ける行動を取った人にしか訪れない。場合によっては失敗することもあるだろう。しかし、貴重なフィードバックを貰えることもある。何れにせよ、各個人にチャレンジできる環境があることは間違いないのだ。このチャンスを生かし「マーケティング感覚」の優れた人となるか、黙って見ておくことで「競争力」を失ってしまうかは、本書を読んだ読者にお任せする。

マーケット感覚を身につけよう 「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法 / ちきりん 【本】

価格:1,650円
(2020/5/5 16:54時点)